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創設者 寺崎裕則

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日本オペレッタ協会の創設者、寺崎裕則は、1970年代当時まだ日本では馴染みの薄かったオペレッタという芸術形式の普及に生涯を捧げました。

 

1977年に前身の「オペレッタ友の会」を創立し、その発展形として1981年に「日本オペレッタ協会」を創設しました。オペレッタの創造と普及を目的とした組織で、歌、芝居、踊りが融合した総合芸術としてのオペレッタを日本で根付かせるために尽力し、日本人による日本語のオペレッタを目指しました。

彼は精力的にオペレッタ作品の上演活動を展開し、その拠点として1986年には西麻布に「オペレッタホール」を創設し、多くの公演を行いました。

東ドイツの演出家ワルター・フェルゼンシュタインに師事し、

人間の音楽劇(ムジークテアター)」という手法を日本に導入。
 

オペレッタを「大人のための知的大衆娯楽」と位置付け、芸術としてだけでなく社会や教育への貢献も目指しました。

彼の長年にわたる普及活動と、芸術的に優れた舞台成果は国内外で高く評価され、1993年にはオペレッタの本場であるウィーン市から「金の栄誉勲章」を、1998年には「音楽之友社賞」と「トヨタ音楽賞」を受賞。

日本オペレッタ協会によって上演された主な日本初演作品

  • E.カールマン「伯爵家令嬢マリツァ」

  • C.ツェラー「小鳥売り」

  • J.オッフェンバック「巴里の生活」

  • F.レハール「ルクセンブルク伯爵」

  • F.レハール「微笑みの国」(ハンガリー国立ブダペスト・オペレッタ劇場で海外公演も実現)

  • R.ベナツキー「白馬亭にて」

  • R.シュトルツ「春のパレード」

  • P.リンケ「フラウ・ルナ(月光美人)」

これら以外にも、協会は20作品以上を日本初演し、22作品ほどの欧州オペレッタを日本語上演・初演しています

日本オペレッタ協会は、これらのオペレッタ作品の新しい解釈や舞台化に取り組み、日本の舞台芸術文化に大きく貢献。日本におけるオペレッタの土台を築き、その魅力を広く知らしめた第一人者としての功績を残しました。

演出活動のかたわら、オペラやオペレッタに関する評論やエッセイなど、数多くの著作も残しています。

  • 『魅惑のウィンナ・オペレッタ』音楽之友社

  • 『音楽劇の演出―オペラをめぐって』東京書籍

  • 『フェルゼンシュタインの芸術―新しいオペラへの道』音楽之友社​​

© 2025  NPO法人日本オペレッタ協会 

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